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夫 婦

パートナーを受け入れるとは 

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仕方なく二代目

伊東のような地方には親御さんから商売を引き継がれた「二代目」が多くいらっしゃいます。二代目になるのに色々なケースがありますが、「継がざるを得なかった」という消極的な意味での「二代目」の方も割と多くおられるようです。

選択の余地なく消極的についた仕事、でも決して悲観的になる必要はありません。

自由に選択できるから幸せになれる訳ではないですし、選択できなかったから不幸になるわけでもありません。

結婚式ではじめて顔を合わせた夫婦

私がこの教会に赴任した頃あるご高齢の信徒さんが、ご自分の結婚相手を写真でしか知らず結婚式の当日にはじめて顔を合わせた、と話してくださいました。自由に恋愛し結婚できることの多い現代では考えられないようなことです。

けれども、そうやってほとんど選択の余地無く与えられた相手との夫婦関係と、自由に恋愛し自分の意思で選択し結婚できる現代の夫婦関係とどちらが幸せか。どちらが良い家庭を築くことが出来るかと考えたら答えは簡単ではありません。

前者に軍配が上がるケースがたくさんあるのではないでしょうか。

自由に選ぶことが大事?

「結婚相手を選ぶ自由など不要だ」ということではありません。ただ、結婚も仕事も自由に選べるから。好きな職業・好きな人を選べるから幸せになれる訳では無いのです。

いやむしろ「好きだから結婚する。気に入ったからこの仕事をする」、当たり前のことのようで実はこのような考え方に危うさがあるのです。「好きだから」と結婚した人は結婚生活の中で相手の嫌な面を見た時に自分の思い描いた理想との違いを感じ、「結婚相手の選択に失敗した」と安易に考える傾向があります。

職業も同じです。この仕事が気に入ったと思って就職した人は、仕事をする中で自分の思っていなかった嫌な面に出くわした時に「職業選択を間違えた」と簡単に結論付けてしまいやすいです。

あらゆる事柄にプラスとマイナスがあるのですが、選択の自由がしばしばプラスだけを見て決める失敗を生みます。そしてプラスだけを見て選んだ人は、全てのことにつきまとうマイナス要素に非常にもろいのです。

選択ではなく受け入れる覚悟

結婚相手の全てが好きという訳ではなかったとして、必ずしも自分のやりたい仕事では無かったとして、でも選択の自由が制限されている中で「この人を愛し抜こう」「この仕事を大切にしていこう」そういう覚悟をもって歩み出した人の方が、結果的に良い夫婦関係を築き、良い仕事をするものです。

嫌な場所や自分の願いとは違うことがあるのを承知の上で結婚・就職に踏み出していく時。好き嫌いを越えた「覚悟」をもって向き合う時にこそ、素晴らしい宝を発見するのが人生です。

まとめ

大切なことは「神様が私に与えてくださったパートナー」「神様が私に与えてくださった仕事」、そのことを信じる覚悟です。自分の理想通りに選べなかったことや選択の失敗を嘆くのではなく、「この人と共に」そういう覚悟を決めて歩みなおす時に、あなたが見ている景色がきっと変わっていくでしょう。

あなたの掛け替えの無い人生が素晴らしいものでありますように!

-夫 婦


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