ぐっちーの牧師室から

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夫 婦 生き方

現状を維持する仕事の価値

投稿日:2019-12-20 更新日:

現状を維持する苦労

家事仕事の苦労はなんでしょうか。良く耳にするのは「感謝される機会が少ない」ということです。家事仕事の特徴は現状を維持する役割が多いこと。

例えば掃除は小まめにしないと家は直ぐ汚れます。汚れは直ぐ目につきます。けれども、常に掃除が行き届いていたとしても、それは必ずしも目立つことではありません。感謝されることは少なく、出来ていない場所を指摘されることが多いのです。

仮に家庭内で妻が家事を受け持っていたとします。夫が会社に行っている間に綺麗に掃除がされていても、夫には「朝と夜と部屋が同じ状態にある」というだけのこととして映りがちです。

いつも電球が切れていないというのは管理が行き届いていることですが、「今日も電球が切れていないな」と目を留められることはほとんどありません。しかし電球が切れていると直ぐ目につくのです。

このように現状を維持する仕事は、そのことがしっかり為されている時には気づかれず、評価され辛いものであり、出来ていない場所があると指摘されやすい性質があります。

日常が土台

どんな仕事にもその仕事固有の苦労がありますから比較することではありませんが、目に見えて成果が現れやすい仕事と、成果が見え辛い仕事があります。何かを生み出し作り出す仕事と現状を維持する仕事の違いです。

双方の役割分担があって私たちの生活が支えられていることを忘れないでいたいものです。

新しく生み出されるもの。変化し成長していく物ももちろん大切ですが、昨日と変わらずに今日も存在してくれているもの。明日も今日と変わらずにある「日常」と呼ばれる事柄の中に私たちの生活の土台があり支えがあります。その場所を足場にして生活が成り立っているのです。

私たちにとって一番大切なものは、新しく手に入れたものではなく、日々変わらずに居てくれる存在・物事の中にこそあるのです。

神に感謝

今日太陽が昇り沈んだこと、月星が輝くことに感謝したでしょうか。それよりも、思い通りにならない事柄への不満の方が遥かに大きいでしょう。

評価されない仕事で不満を抱えている方がいらっしゃるかもしれませんが、現状を維持する仕事の達人、しかも誰よりも評価されない方が居ます。それは神様です。

こんなに素晴らしい世界を保って下さっている神様はしかし人間からほとんど感謝されることなく、人間はむしろ「自分の思い通りにならない」と神様に文句ばかりを言います。それでも昨日も今日も、そして明日も、神様は私たちの生活を支え続けてくださるのです。なんとありがたいことでしょうか。

感謝されないことの悲しみを抱えておられる方も、感謝に欠けていたと反省される方も、私たちの生活をもっとも深い場所で日々支え保ってくださっている神様の恵みに目を向けましょう。

「神に感謝」、現状を維持する仕事に向き合っていく力、現状を維持する仕事に感謝する気づきは神様への感謝から始まります。

あなたの掛け替えの無い人生が素晴らしいものでありますように!

-夫 婦, 生き方


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