ぐっちーの牧師室から

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生き方

特効薬では人生は変わらない話し

投稿日:2020-01-06 更新日:

「バランス良く」が基本

川奈聖書教会の初代牧師 荒井基先生は日本女子大で長年栄養学教授としてご活躍され、60歳を過ぎてからその職を離れて川奈で新たに教会を立ち上げられました。
母乳に含まれる免疫機能の研究では日本において先駆的な役割を果たされた方だと伺っています。

その荒井先生がよくおっしゃっていたのは、

「食事はバランス良くが基本です。ちまたで言われる特効薬のような食べ物はありません」

お昼の人気番組で「○○を食べると○○に良い!」と取り上げられると、もうその食品が夕方にスーパーで品薄になっている。そんな風潮を嘆いておられました。

先生曰く「そうやってブームになった食べ物が注目され続けられますか?バランス良く食べ続ける、それが一番大切です」、荒井先生がおっしゃる言葉はシンプルですが一貫性があり説得力がありました。

安易に特効薬を求める時代

荒井先生が栄養について教えて下さった言葉は人生にもそのまま当てはまります。

人生においても直ぐに特効薬が求められる時代です。人生が劇的に変わる偉人の言葉。心が一瞬で前向きになる感動の話しなどなど。けれども、そういうもので実際に人生が変わった人は少ないのではないでしょうか。

ネットをボンヤリ眺めながらたまたま手に入った情報で自分が別人になれるような気分を味わって、しかし楽して手に入れた物はそれ相応にしか人生に意味を持たないのは必然。

「食事はバランス良く」、これくらいの言葉なら料理ができない私でも言えそうですが、こういうシンプルな言葉を何十年栄養学について研究し続けてこられた先生がおっしゃるからこそ影響力が生じるのです。

「劇的、即効性」を諦めるところから

仕事も、勉強も、子育ても、夫婦関係も、健康も、即効性のある特効薬を直ぐ探してしまいます。私が教会でお受けする相談も、どんどんそのような傾向が強くなっているように思います。「一度牧師に会って話しをして、自分が生まれ変わるような劇的な体験ができないか」と…。

でもそういう期待には応えられないし、応えようとも思いません。むしろ、そういう期待を諦めることから人生の方向転換は始まるのではないでしょうか。

劇的な物には反動や弊害があります。それは依存症の心理です。劇的な経験は一瞬の快感があって、しかし直ぐに効果を失います。そして、更なる劇的な物が必要になります。そうやって劇的な何かに依存することでしか人生を支えられなくなり、人生の目的が「劇的」を得ることにすり替わってしまいます。

ですから、特効薬を求めたくなる方がまず認めなければいけないのは、特効薬では自分の人生は変わらないという現実です。

本当に必要なものをコツコツと

「バランス良い食事。それを続けること」との荒井牧師の単純で地道なメッセージ、でもこれが人生においても真理です。

何かの特効薬で自分の暗部を誤魔化そうとするのではなく、その暗部を認め、そこに本当に必要な物を与え続け、自分にとってマイナスになっているものを取り除いていく。そのようにして5年・10年、バランス良い人生の食生活を続けていくことで、私たちの歩みは一歩一歩改善し整い、充実したものに変わっていきます。

本当に必要なのは一時的な特効薬ではありません。生涯に渡って自分に与え続けるべきものを見極めそれを続けていくこと。まずはそれが出来ない自分を認める所からはじめてみませんか。

イエス・キリストは「わたしは命のパンである」と言われました。日本の食文化に当てはめれば「私は命のご飯」です。毎日食べ続け、しっかりとした体を作っていくあなたの人生の主食となるもの。

本当に必要なものを地道に食べ続けていく、そんな人生の歩みをこういう時代だからこそ大切にしたいものです。

あなたの掛け替えの無い人生が素晴らしいものでありますように!

-生き方


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